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ペーパーバックをかたわらに

主に、対未来自分に向けて、つらつら書きます。 ぺーバーバック=文庫本という扱いをしてます。 最近は、電子書籍がメインになってます。

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『ゆれる』 西川美和著 ポプラ社

映画が先に出来て、それが小説になった作品です。
僕は、映画を先に見ていたので、ストーリーは知っていました。
ですが、小説は、登場人物の語りで構成されているので、映画とはまた違った楽しみ方ができます。
僕は、この小説は、映画の中の登場人物の心理を描いた説明書……ではなく、その中の一つにすぎないと捉えました。
映画では、俳優の顔、仕草、情景描写から、口では説明できないほどのたくさんの真理が渦巻いています。
小説の語り、というのは、あくまでも登場人物が自分で考えていることを語ったものです。
つまり、本人にも気付かないことや感情も様々に隠されているわけです。普通の社会なら、それが自然に表情に出てしまったりしまいますよね。
ただし、小説の語りでは、自分が認識している自分しか表せられない。
だからこそ、この本は映画を本にした中の一形態にすぎないと思ったんです。

――感想――
人は、見たいものを見て、自分の信じたい現実を信じてしまう、ということを表している気がしました。
その対象が、小説の中で表現されている『藪の中』という、はっきりわからないものだけに、その傾向は強くなってしまう。
だから曖昧なものを確固たるものと信じ、冷静になってくると実は違ったんじゃないかと疑いすらもってくる。
一つの事実なのに、人の目を介すると、全く別モノの事実となることもある。
そういったことを思わず考えてしまいました。
あまりにも一般論で申し訳ないですが。

あらすじは、ストーリーを知らない方が読んでしまっては、つまらなくなってしまうので伏せさせていただきます。

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