ペーパーバックをかたわらに
主に、対未来自分に向けて、つらつら書きます。 ぺーバーバック=文庫本という扱いをしてます。 最近は、電子書籍がメインになってます。
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『秋期限定栗きんとん事件 上』
『秋期限定栗きんとん事件 下』
著:米沢 穂信
出版:東京創元社
まだ一回しか読んでないですが、とりあえず感想を……!
《上》は、夏期限定での小鳩君と小佐内さんの決別があったので、二人はすれ違っても会話もしない関係へとなっていました。小鳩君は彼女ができ、小佐内さんにも後輩の彼氏ができます。なんとなく、二人が一緒にいないためか、どこかこれまでのシリーズのような緊張感や皮肉な会話がなく、味気ないかなあ……と思っていたのですが……。
《下》では、その感想が一変というか、してやられたというか。放火事件が終わった後の、二人の会話は圧巻です。上巻で、一番味気ないと感じていたのは小鳩君、小佐内さんたち自身だったのですね。なるほど。見事に踊らされました。少しネタバレになりますが、再び元の鞘におさまった二人は相も変わらず。やはり、二人で一つだよなあ、と。どこかアイロニーを感じる会話がやっぱり好きですね。
また、今回は小鳩君以外に、小佐内さんの彼氏、瓜野君がでてきますが、これが小鳩君たちが目指していたはずの本当の小市民。小市民シリーズなのに、主役二人は小市民じゃないし、初めて小市民が準主役級で活躍(?)してくれます。(もう登場はしないだろうかと思いますが……)
ミステリーなんで、事件について書かないと感想は抽象的になっちゃいますね。でも、やはり狐は狐。狼は狼。人の本質はそう簡単には変わらないって春期に書いてあったと思いますが、その通りですね……。
どこか寂しげに終わった夏期に比べると、にやりと笑って終わる秋期。
さてさて、冬期はどうなるでしょう?
古典部シリーズの誰かさんのように
「わたし、気になります」
と思わず言ってしまいそうになりますね。
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